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会議スタイル別「テレビ会議の使いやすさ」のチェックポイント
前の記事では「使いやすさ」のチェックポイントを3点挙げました。
普遍的な3点のみ挙げたつもりですが、その他にも大事な点はあるわけです。ここでは特にいくつかの「会議スタイル」別に追加で気にすべき点が何かを書きます。
会議種別(目的)ごとのチェックポイント
役員会議(発表)の場合
通知が発表者の邪魔にならないこと
誰かが会議入室したり退室したりするたびに画面にうるさくアイコンが出るといったことがないこと。
とにかくドタバタ感なくスムーズに進行させることが第一です。
緊急対策会議(情報シェア)の場合
使い方を忘れにくいこと
滅多に使わない上に、使うときは緊急なので、説明書を開いている余裕はありませんね。
仮に忘れそうになったとしても、A4一枚くらいの説明書をサッと読めばすぐ使える程度のわかりやすさが必要です。
保存・録画など付加的機能が起動しやすいこと
会議画面のキャプチャや動画としての録画機能など、通常マニアックとされる機能が、この用途では瞬時に実行できる必要があります。
音や映像に関する主要機能はとてもわかりやすく使いやすいボタンがあったとしても、そうでない機能はある程度犠牲にしてわかりにくい場所から起動したりするパターンもあります。それでは絶対忘れます。
利用シーンが特殊であるほど、よく使う機能も特殊になるので、使い方をよくシミュレーションした上でUIもチェックしないといけません。
遠隔講習(教育)の場合
画面レイアウト変更がしやすい
遠隔講習、ましてや英会話など本格的に授業で使うような場合には、教材を画面いっぱいに出すこともあれば、質疑応答やフェイスtoフェイスでカメラに切り替えたり、またはその両方を同時に表示したりなど画面切り替え操作が不可欠です。
相手の画面レイアウトも発表者側で強制的に変更できるような機能があれば良いのですが、そうで無い場合は各自でやらなければなりません。
説明している人が見せたいポイントをきちんと見せられることは、学習の質を高める上で必須です。
参加形態ごとのチェックポイント
野外・現場から使う場合
画面が見やすくボタンが大きい、タッチミスが起こりにくい
タブレットやスマホからの参加となると、当然必要な条件です。
また、極端な例えでは音量調節ボタンの横に会議終了ボタンがあるなど、使用頻度の高いボタンのそばに、使用頻度が低くしかもミスタッチが問題になるようなボタンがあってはいけません。
共有メディア種別ごとのチェックポイント
電子データ(ファイル)を共有する場合
登録データが見た目でわかりやすい
たとえば電子データをたくさん登録して会議資料として表示できる機能を有している場合、意図しない資料を出してしまったりしないことが肝要です。
また、ミスで違うファイルが登録されてしまっていた場合にすぐ気付けることも大切となります。
ソフトウェア画面を共有する場合
どのソフトの画面が相手に出ているかわかりやすい
別記事でも書きますが、「ソフト画面」の共有はかなり制御が難しい機能です。
PCのデスクトップ画面全体を共有するのであれば問題は少ないですが、自分のPCのデスクトップ全体を相手に見せるというのはなぜか抵抗がある人がほとんどのため、「特定ソフトのウィンドウ」となるでしょう。
つまりアクティブウィンドウのみを会議相手に見せたり、もしくはアプリケーション名を選択したりするケースがほとんどです。
しかしながら、画面表示の制御というのはソフト的にもかなり複雑で、OS自体のバグや思わぬ挙動も多いものです。相手に真っ黒な画面が出てしまっているとか、右下が四角く欠けているとか、そんな不具合が生じがちです。そもそも見せるソフトの選択を誤る危険もあります。
したがって、どうしても「特定アプリケーションウィンドウのみの共有」が必要であれば、何が選択されていて相手にどう見えているか、状況がわかりやすいものでないと怖くて使えません。
なお、パイオニアVCのxSync Prime Collaborationは、「アプリ共有」はあえて捨てて「デスクトップ共有」に特化したものとすることでわかりやすく操作ミスを減らしています。このように、機能が山盛りのものより、割り切って特定機能を極めた製品の方が使いやすい場合もあります。
白板を共有する場合
綺麗な字が書ける、ペンツールがわかりやすい
ホワイトボードを共有してそこに書き込みをする場合、テキストを打ち込んで書き込むケースもありますが、タブレット端末ならば手書きで書く方が手っ取り早いです。
その場合に綺麗な字を書くのは難しいため、描いた線がスムージングされるなどの機能を有していたり、なるべく遅延も少ない方が望ましいです。(UIというよりは機能の話になってしましたが)
また、ペンツールがわかりやすいかチェックが必要です。字の太さ、色、消しゴムとの切り替えが一目瞭然であること、また、簡単な図形を書いたりグラフを書いたりなどもよくありますから、直線描画モードくらいは欲しいところです。(三角四角など各種図形描画機能は、あっても選ぶのが面倒くさくて使わないでしょう。)
まとめ
一言に「使いやすさ」と言っても、当サイトで強調する「会議スタイル」によってチェックポイントが大きく変わることを理解いただけたでしょうか。